秋田造花店(八戸市十六日町)4代目店主の秋田恵子さんが現在、正月用しめ飾りの製作を進めている。
1925(大正14)年に現在の場所で営業を始め、100周年を迎えた同店。例年10月~2月は、しめ飾り用のしめ縄・装飾品を販売する。現在、店内にはおたふく、宝船、タイ、銭太鼓、米俵などの縁起物をかたどった装飾品がズラリと並び、来店客の目を引いている。フラワーアレンジメント講師でもある秋田さんは、3代目店主で夫の清さんが亡くなった2017(平成29)年以降、装飾品を使ったしめ飾りの製作に取り組んでいる。
秋田さんが製作するしめ飾りは約10種類。わらの縄を使った一般的な「玉飾り」のほか、水色、紫、ピンクなどに染色した紙製の縄に造花をあしらった物、リース状の縄にたくさんの装飾を施した物など趣向を凝らす。大きな物は長さ80センチ、小さな物は長さ30センチほど。来店客のリクエストでアレンジを加えることもあるという。価格は720円~3,000円。
秋田さんは「今は人通りが減り、店に立ち寄る人も少ない」と話す。しめ飾り製作は、新たな来店客を呼び込もうと始めた。かつては近隣町村の農家の人々が来店して装飾品を大量に購入し、農閑期の収入源としてしめ飾りを製作・販売していたが、現在は製作する人が減っているという。「昔は、列車で八戸に来て、装飾の品定めをしたりアイデアを出し合ったりして、楽しそうに話す人の姿があった」とも。
12月4日は、しめ飾りの販売会を八戸ポータルミュージアムはっち(三日町)で初開催する。秋田さんと親交が深いアートコーディネーターの今川和佳子さんが、秋田さんのしめ飾りの魅力を知ってもらい、同店にも足を運ぶきっかけになればと企画した。開催時間は10時~16時。
今川さんは「秋田造花店はまるで駄菓子屋の雰囲気。店の存在を多くの人に知ってもらえたら。秋田さんのしめ飾りは色合いのセンスが良く、若い人の目には真新しく映ると思う」と話す。秋田さんは「しめ飾りは年神さまを迎えるための物。正月らしい物を飾って『新しい年も頑張ろう』という気持ちになってもらえたら」と話す。