「八戸工場大学」今年も 工場を地域の文化資源に、現地見学やワークショップも

昨年のアートプロジェクト「虹色の狼煙」の様子

昨年のアートプロジェクト「虹色の狼煙」の様子

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 八戸で8月から、工場を文化的視点から考える講義やワークショップを行う「八戸工場大学」が開かれる。受講生の募集が7月6日、始まった。

昨年の講義の様子

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 同「大学」の開講は今年で5年目。「工場のことを創造的に理解する」ことを目的に、市民・企業・アーティストが連携して講義やワークショップを行い、八戸市まちづくり文化推進室(内丸1、TEL 0179-43-9156)が事務局を務める。これまで、三菱製紙、八戸セメント、大平洋金属、東北電力、東北グレーンターミナル、北日本造船、高周波鋳造などの市内各工場を講師に招き、工場への理解を深める講座や、工場をモチーフにしたアート作品を製作・展示する文化祭、工場の炎をアートとして捉えたアートプロジェクトなどを行っている。

 昨年は大平洋金属とコラボレーションし、「虹色の狼煙(のろし)」と題して実際に操業中の工場の煙や建屋に光を当てるという全国的にも珍しいアートプロジェクトも行った。本年度の講義は8月23日から始まり、講師に八戸バイオマス発電、八戸セメント、アルバック東北などの市内企業を講師に迎え、八戸の工場についての理解を深めるほか、景観工学やヘリテージスタディが専門の近畿大学理工学部教授の岡田昌彰教授を講師に招き、学術面からの理解も深める。富士工場夜景倶楽部の鷲見隆秀さんや「工場画」を描くアーティストのSaccoさん、八戸ブックセンターの職員など多彩な分野からの講義・ワークショップも予定する。

 課外活動として、市内の工場の工場鑑賞も予定し、サークル活動として北東北最大のクラフト市「はっち市」にも工場をテーマにした手工芸作品を出展する。来年1月には八戸の工場をテーマに、多様な方法で表現した展覧会も開催予定。

 「学長」で八戸工場撮影ファンクラブ発起人の尾刀(おがた)幸雄さんは「昨年は操業中の工場とのコラボレーションも実現し、工場と市民双方の距離が近くなり理解が深まっていると手応えを感じている。無機質に思える工場も視点を変えて学び理解することで今までと違うように見えてくる。これだけ多彩な講師陣から学ぶことができるのは貴重な機会」と受講を呼び掛ける。

 講義時間は19時~21時。参加無料。定員は30人(定員を超えた場合、選考あり)。申し込み締め切りは8月7日(必着)。申し込み方法などの詳細はホームページやチラシで確認できる。

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