
県立八戸工業高校(八戸市江陽1)の生徒会と「道の駅なんごう」(南郷中野)が共同開発した「世増(よまさり)ダムカレー」の提供が2月24日、同施設のレストラン「ぱすとらる」で始まった。
お披露目会には八戸工業高校80周年キャラクター「ぼるとくん」も参加した
同校生徒会が運営するユーチューブチャンネル「tec 8 channel(テック・エイト・チャンネル)」で、メンバーが「ダムカレーが食いてえ」と発言したことをきっかけに企画が立ち上がり、道の駅なんごうに「ラブコール」を送り、南郷地区で「青葉湖」の愛称で親しまれる世増ダムをモチーフにしたカレーメニューを共同開発した。道の駅なんごう内のレストラン「ぱすとらる」で、1日10食限定で提供する。価格は「いい南郷」の語呂合わせで1,175円にした。
青葉湖の湖水に見立てたカレールーを、ダムをかたどった白米でせき止めるようなユニークな盛り付けにした。「湖水」の上には、流木止めを模したチーズを点在させ、酸素量を調整する「曝気(ばっき)装置」から噴水のように勢いよく噴出する湖水を、同地区名産の「南郷そば」の麺を揚げたそばフライ、福神漬けなどで再現した。トッピングとして2つ積み上げた唐揚げは、管理棟や発電所をイメージしたという。青葉湖に伝わる「青葉の笛伝説」にも着目し、笛をイメージしたちくわ、周辺で出土した土器をイメージしたそばガレットなども盛り付けた。
23日、同施設内の「ジャズの館南郷」で完成お披露目会が開かれた。試食した熊谷雄一八戸市長は「とてもおいしくて見栄えもいい。景観を模して食材を配置し、素材のバランスもいい。感動した」、青森県三八地域県民局の松尾英輔局長は「ダムカレーをという発想が素晴らしいし、商品につなげたのは若い力。地元の食材を使っていて、地元のPRにもつながる」と、それぞれ話した。
「朝から行列ができるくらいになってほしい。ダム好きな人もそうじゃない人も南郷に来てダムカレーを食べて南郷やダムに興味を持ってほしい」と話すのは、同校生でユーチューブチャンネルのディレクターを担当するT(ティー)さん。道の駅なんごうの林隆徳さんは「初めて聞いた時は驚いたが、熱意に押されてここまできた。とてもいい刺激になった。今後も高校生とのコラボを積極的に考えていきたい」と話す。
提供を始めた24日、同レストランには世増ダムカレーを求めて訪れた市民の列ができていた。
提供時間は11時~15時。