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八戸で「津軽の忍者」テーマの歴史講座 講師に青森大学「忍者部」顧問招く

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 歴史講座「南部に潜む津軽の忍者たち」が3月6日、八戸ポータルミュージアムはっち(三日町11)シアター2で開かれた。主催はあおもり県民カレッジ。

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 青森大学社会学部長で「忍者部」顧問の清川繁人教授を講師に招き開いた同講座。清川教授は、北海道新幹線新青森~新函館北斗間が開業した2016(平成28)年、青森県に目を向けてもらおうと忍者の研究を始めたという。現在は弘前藩の忍者に関する研究に取り組んでいる。

 清川教授によると、青森県では約200年にわたって忍者が活動していたという。この日の講座では、黒装束をまとった一般的な忍者のイメージと実際の忍者の違いや、津軽領と南部領の間で起こったさまざまな騒動や争いごとの裏で忍者が活躍していたことを紹介した。講義中、忍者が使っていたとされる「九字切り」を清川教授が披露し、約40人の受講者を沸かせる一幕もあった。

 清川教授は弘前藩の忍者は「早道之者(はやみちのもの)」と呼ばれ、弘前藩初代藩主の津軽為信と縁のあった石田三成の孫にあたる杉山八兵衛(石田吉成)が起源。江戸時代、南部領と津軽領の両境を巡って論争が起きた檜山大騒動(ひのきやまだいそうどう)や盛岡藩士の下斗米秀之進が弘前藩9代藩主津軽寧親(やすちか)の暗殺を試みた相馬大作事件(そうまだいさくじけん)の裏で、弘前藩の忍者は諜報活動を行っていたと持論を展開した。

 「早道之者たちは蝦夷地や弘前藩内の監視や諜報活動をしていた。平和を保つという点でとても意義深いことで、現在の青森があることにも関係がある」とも。

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