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八戸でTシャツ展「気になる自閉症の世界」 思い思いのデザイン、壁一面に

会場の様子

会場の様子

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 「気になる自閉症の世界 Ao(アオ) アートなTシャツ展」が5月31日~6月1日、八戸ポータルミュージアムはっち(八戸市三日町)1階ギャラリー1で開かれた。

会場で販売したグッズ

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 自閉症のある子どもを持つ親の団体「Ao」が、子どもたちが描いた作品を多くの市民に見てもらおうと、八戸市の「元気な八戸づくり」市民奨励金を活用して企画。自閉症のある5人の子どもたちのイラストやメッセージをプリントしたTシャツ約40点が壁一面に並んだ。

 プリントした作品は、デジタル機器や油絵など、さまざまな技法で描いたもの。国宝「合掌土偶」や遮光器土偶などの縄文土器、トラ、シロクマなどの動物のイラストのほか、英語や数字を並べたロゴ、「ぼくは自由だ」や「ガオガオブラック」などのユニークなメッセージを大きくプリントしたものもあり、訪れた市民の目を楽しませた。

 同団体では子どもたちが描いたイラストをプリントしたTシャツや、オリジナルのバッグ、ピンバッジなどのグッズ販売に通年で取り組む。Tシャツは、同団体代表の長塚佳子さんが経営する福祉雑貨店「Lien(リアン)」(諏訪2)で注文を受け付け、収益はイラストを手がけた子どもたちに支払われる。そのほかのグッズは同館のカネイリミュージアムショップでも販売し、売り上げは同団体の活動資金として活用する。

 会場には物販コーナーも設置。子どもたちが描いたイラストをプリントしたTシャツやポストカード、就労継続支援B型「つがるねっとバナナの樹(き)」(弘前市)が販売するドリップコーヒー「津軽お化け珈琲(コーヒー)」のパッケージに子どもたちが描いた絵をプリントしたコラボレーション商品などを販売した。

 自身も自閉症のある子を持つ長塚さんは「言葉で伝えることができなくても、絵を描くことで思いや気持ちを表現できればと考え活動している。自閉症の子が描くから見たり買ったりするのではなく、『良い作品』として、多くの人の目に触れるようになっていけばうれしい」と話す。

 同団体は10月10日~10月13日、八戸市美術館(番町)で展示会を開く。

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