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八戸ジュニアオーケストラの演奏会 ジャズとクラシック織り交ぜ、にぎやかに

演奏後の集合写真

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 八戸ジュニアオーケストラの定期演奏会が8月24日、SG GROUPホールはちのへ(八戸市公会堂、八戸市内丸1)で開かれた。

八戸ジャズ楽団のメンバー

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 八戸の子どもたちがクラシック音楽の演奏に取り組む同楽団。34回目を迎えた今回は、八戸出身の松井慶太さんが音楽監督と指揮を務め、八戸在住のジャズピアニスト、デビッド・マシューズさんが小学生~大学生のメンバーとジャズ演奏に取り組む「八戸ジャズ楽団」がゲスト出演。約700人の市民が演奏に聞き入った。

 演奏会は2部構成。第1部は「クラシック×(かける)ジャズ」と銘打ち、クラシックやジャズの楽曲を、ビッグバンドと管弦楽の編成を組み合わせて披露した。

 1曲目は、八戸ジュニアオーケストラのメンバーがフランスの作曲家、ラモーの「優雅なインドの国々組曲 未開人の踊り」をステージを自由に動き回りながら披露。バロック音楽の「イネガル奏法」とジャズ特有の「スイング」の弾むようなリズムを重ね合わせて、このような演出にしたという。松井さんはステージで「ジャズの発祥の地であるニューオリンズはフランスからの移民が多かった。イネガル奏法とスイングの起源は一緒なのでは」と話した。

 ステージにマシューズさんと八戸ジャズ楽団が加わると、会場は大きな拍手に包まれた。モーツァルトの楽曲やジャズのスタンダードナンバー「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」をマシューズさんのアレンジで披露。演奏中、マシューズさんのピアノソロや管楽器メンバーのアドリブ演奏に拍手が起こる場面もあった。

 第2部は八戸ジュニアオーケストラがベートーベンの「交響曲第1番ハ長調作品21」から第1楽章~第4楽章を披露。演奏後、鳴りやまない拍手の中でマシューズさんと八戸ジャズ楽団のメンバーが再登場し、マシューズさんが東日本大震災からの復興を祈って作曲した「Prayer」を演奏。続いてジャズのスタンダードナンバー「シング・シング・シング」を演奏。コントラバスのメンバーが弓を床に置き、指で弦を弾いてリズムを刻むジャズ特有の「ランニングベース」を披露。指揮棒を持つ松井さんは飛び跳ねるような仕草を見せた。演奏後、マシューズさんが「ワン・モア・タイム(もう一度)」と叫び、曲の最後のフレーズがもう一度演奏されると、会場の盛り上がりは最高潮に達した。

 八戸ジャズ楽団のメンバーでビオラを担当したマシューズ径子さんは「10年越しのコラボレーションがようやく実現した」と笑顔を見せた。

 コンサートの様子の一部は今後、コミュニティー放送局「BeFM」(八戸市番町)のマシューズさんのラジオ番組「ON AIR GIG(オン・エア・ギグ)」で放送する。

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