
書道ワークショップ「日本酒のラベルを筆文字で書く」が10月18日、八戸の地酒「八鶴」「如空(じょくう)」を販売する八戸酒類蔵元直売所(八戸市八日町)で開かれた。
青森県南地方で書道の指導を担当する高校教員など6人でつくる団体「書文化研究寄遠(きえん)会」の活動の一環。今月31日まで同店で開く同会の「小品展」に合わせて開いた。
趣のある大正建築の会場には、会員が手がけた書や果物を描いた作品など10点が展示され、会員の作品をプリントしたラベルを貼った日本酒の販売も行っている。
ワークショップには5人が参加。参加者は「甘口」「辛口」から好みの日本酒を選び、ラベル用半紙に思い思いの書をしたため、瓶に貼り付けて完成させた。隣接する「八鶴」の酒蔵見学も行った。八戸市内から参加した女性は叔父の夫婦が飼っているという猫の絵を描き、「初めは緊張していたが、自由に描けると思うと楽しく感じた。叔父夫婦にいいプレゼントになった」と笑顔を見せた。同会の鳥山駿さんは「書はただ上手に書くだけではなく、絵でもいい」と話す。
同会は書道文化を広めようと2016(平成28)年に発足し、八戸市美術館(番町)で作品展を開いてきた。この夏は初めて会報「寄遠」を刊行。来年2月にも、同館で作品展を開く予定という。鳥山さんは「書は表現して伝え合う手段。文化的な生活を楽しんでもらえれば」と話す。「今後は書で日本酒の味を表現する作品に挑戦してみたい」とも。