ビアバー「電脳麦酒(ばくしゅ)猫猫(まおまお)」(八戸市六日町)が11月5日、大嶋ビル2階にオープンした。
2020年に旧南郷地区給食センターの建物を再利用してクラフトビールの製造を始めた「カネク醸造」(南郷市野沢)が、より多くの人に同社のビールを飲んでもらおうと出店した。店舗面積は20坪。席数は26席。インテリアは香港の街並みや飲食店をイメージし、ネオン看板や白いタイル張りの壁などで装飾した。店名の「電脳」は色鮮やかな香港の街並みを意味し、「猫猫」は同社のロゴマークにあしらったネコのイラストから取った。
同社の山形虎雄社長が5月、香港のクラフトビールメーカー「Deadman Brewery」のクラフトビールと出合ったことをきっかけに共同開発したというドリンク「ミッドナイト・プロトコル」(小サイズ=800円、大サイズ=1,250円)を用意。カネク醸造が製造したラガータイプのビールにジャスミンの茶葉やレモンピールを加え、香りを強調しているという。青森のブランド米「まっしぐら」を使った「ゴールデンライトエール」(小サイズ=700円、大サイズ=1,050円)など自社のクラフトビール10種類もそろえる。
フードメニューは、「香港スパイス香るさくっと唐揚げ」(600円)や「福田直伝ギョーザ(3個)」(450円)などの中華料理も用意。唐揚げにはスパイス「五香粉」を使う。1人でも気軽に来店してもらおうと「自家製ピクルス」(450円)や「中華風ナスの焼き浸し」(450円)などの一品料理もそろえる。
「今後はほかの国のクラフトビールも用意したい」と山形社長。香港については、「香港の高度なテクノロジーの中に古めかしい建物が共存する雑然とした街並みが、好きな作品の舞台に似ていた」と話す。香港を訪れた際、漫画家の士郎正宗さんが「電脳空間」の世界観を描いた作品「攻殻機動隊」シリーズやSFアニメを現地の人々が楽しむ姿に触れたという。「『電脳』は日本と香港をつなぐ言葉の一つと感じた。この店が香港や世界中のクラフトビールとの架け橋になれば」と話す。
営業時間は18時~23時。日曜・月曜定休。