田代えんぶり組のSNS担当者で階上在住の内城晃代さんが現在、2月17日に開幕した「八戸えんぶり」で撮影活動に取り組んでいる。
2月11日に開かれた階上町内のえんぶりイベントでカメラを構える内城さん
八戸中心街は現在、八戸圏域で活動する約30組の「えんぶり組」がえんぶりを披露する「門(かど)付け」を行い、豊年を祈る舞やおはやしであふれている。田代えんぶり組で撮影やSNSを担当する内城さんは、同組のメンバーにカメラを向ける日々を送る。20日までの祭り期間は、インスタグラムやフェイスブックの同組公式アカウントで活動の様子をリアルタイムで発信している。
文化交流施設「八戸ポータルミュージアムはっち」(八戸市三日町)でイベントやアートプロジェクトのコーディネーターとして働いた経験を持つ内城さん。同施設で働く中でえんぶりを撮影するアマチュアカメラマンが多いことを知った。退職後、結婚を機に階上町に移住。家族が参加している縁で同組のメンバーになり、舞い手ではなく、カメラマンとして関わることを選んだ。「内と外の2つの視点でえんぶりを捉えられると考えた」(内城さん)という。
現在はライフワークの一つとして、階上駅近くの交流サロン「わたしの素(ス)ペース」(階上町道仏)でイベント企画を担当。昨年1月には、田代えんぶり組のほか、同町で活動する平内えんぶり組、鳥屋部えんぶり組の関係者も登壇するトークイベントを企画し、少子高齢化による後継者不足や組の歴史などを共有した。「それぞれの組が抱える課題は同じように見えて違う。えんぶり組の内部に活動を俯瞰して捉えられる人がいたほうが良いと感じた」と振り返る。
同組のSNSアカウントの立ち上げは2023年。同組が上野恩賜公園(東京都台東区)で開かれた青森県のPRイベントに出演したことがきっかけ。えんぶりの歴史、特徴、演目の内容に限らず、えんぶりに取り組む人の表情や人柄、えんぶり組の雰囲気を伝えられる場の必要性を感じたという。
アカウントの立ち上げから約3年、祭り期間に舞を披露する様子のほか、練習場所で休憩する子ども達、先輩の舞を見つめる中高生、風船に絵を描く子どもなど、同組の舞台裏や日常も積極的に発信してきた。本番の様子は望遠レンズを付けた一眼レフカメラで集中して、同組の日常はスマートフォンで素早く撮影し、「内と外」の両面を発信している。同組の活動スケジュールを投稿することもある。
町内で活動するえんぶり組を知ってもらおうと、今年は写真に取り組む知人を平内えんぶり組に紹介し、平内組でも写真を使った情報発信が始まった。現在、鳥屋部えんぶり組に参加するカメラマンを探しているという。
内城さんは「カメラマンの視点が階上町内のえんぶり組の底上げにつながれば。カメラマンがもうちょっと踏み込んでえんぶりの内側に入ってきてくれると良いと感じる。専属カメラマンにならなくても、1日だけでも来て活動の様子を撮影してくれたら、発信できる範囲が広がるのでは」と話す。