八戸地方を代表する民俗芸能「八戸えんぶり」を庭園で鑑賞する「お庭えんぶり」の前売り観覧チケットが13日から発売された。
八戸えんぶりは農民が五穀豊穣(ほうじょう)を祈願する祭事で、おはやしに合わせ烏帽子(えぼし)をかぶった太夫が舞を披露する。太夫が踊ることを「摺(す、ず)り」と言う。「えんぶり」の名前は農具の「えぶり」に由来すると言われ、1979(昭和54年)年には国の重要無形民俗文化財の指定を受けている。
お庭えんぶりは、えんぶりがかつて地主や有力商家の土間や座敷で披露されたこともあるということから、お大名気分で八戸えんぶりをゆっくりと鑑賞してもらうという趣向。国の登録有形文化財にも指定されている「更上閣」(八戸市本徒士町5)を会場に行われ、かがり火の中で演じられる幻想的な舞は観光客からの人気も高く、前売り券が即日完売する年もある。
今年のお庭えんぶりは2月17日から20日まで毎日各3回(16時、18時、20時)の公演が行われる。前売り観覧チケットを取り扱う八戸観光コンベンション協会の担当者は「13日15時現在で、全ての公演日の18時の回はほぼ完売、16時の回は17日・20日がほぼ完売となっている。例年、初日公演から順番に売れていくが今年は土曜に当たる最終日の17日の人気も高い」と話す。
料金は全席自由席で2,100円(せんべい汁・甘酒付き)。チケットは八戸観光コンベンション協会(内丸1、TEL 0178-41-1661)の窓口・電話予約で取り扱う。