八戸市の「八戸ポータルミュージアム」はっち(八戸市三日町)の1階ギャラリーで10月13日、八戸市在住の西洋画家、今川和男さんの新作展が始まった。
今川さんは倉石村(現五戸町)の出身。武蔵野美術大学を卒業し、中学教師を経験した後、1973(昭和48)年プロ作家となる。昭和会展への招待出品、安井賞入選、日仏現代美術展国内賞佳作などの受賞歴のほか、2007年にはドバイで個展を開くなど国内外で精力的に活動している。
今回の作品展では、0号からM85号までの大きさの油絵35点を展示している。地元八戸や奥入瀬渓流、ヨーロッパの街並みなどの風景画や躍動感あふれる馬の絵などがズラリと並ぶ。原色を使った鮮やかな色合いが印象的だ。
今川さんがアトリエや絵画教室を開いていた工房のミニチュアも「和男ハウス」として制作展示され、作品展の雰囲気作りに一役買っている。
「大震災の後、僕にできることはなんだろうかと自問した。そして、やはり絵を描き続けることしかないと制作に励んだ」と今川さん。明るい雰囲気の作品は見る人に癒やしを与え、病院内などに飾られることも多く、今年は聖路加病院(東京都中央区)内で個展も開いた。「絵を見ることで明るい気持ちになってもらえれば」と笑顔で話す。
たまたま訪れたという市内の女子高生の2人組は「花の色が奇麗なので思わず足を止めた」「絵に特に興味があるわけではないが、桜の色、バラの色がすごいと思った」と、それぞれ印象を話す。
開催時間は9時~21時。入場無料。今月19日まで。