青森県三八地域の高校生たちが地域企業と協同で地域の課題を解決する方策を語り合う「三八地域活性化協議会【U20】の全体ワークショップ」が2月6日、デーリー東北ホール(八戸市城下)で開かれた。
青森県三八地域県民局、八戸インテリジェントプラザが主催するこの取り組みは、未来の地域社会の担い手である学生と、現在、地域振興に携わる社会人の世代間交流を目的として昨年8月から実施。八戸高校演劇部、名久井農業高校環境システム科、八戸西高校、八戸工大一高の計4校の約30人が昨年8月からワークショップを重ね、コラボレーションする地域企業などからファシリテーターを迎え、地域が抱える課題を解決するアイデアや手法を探ってきた。
2月6日にデーリー東北ホールで開催された合同ワークショップでは、まず八戸市出身で、八戸市職員や世界銀行勤務を経て現在はアジアインフラ投資銀行の慶長寿彰さんが特別講演。その後、学校ごとに取り組んでいる社会・企業の課題解決テーマを紹介した。生徒たちは八戸駅周辺の活性化策として、朝市の開催や音楽や演劇などのパフォーマンスを発表できるステージの設置、コラボしたインターネット関連企業の知名度向上のための地域貢献活動の必要性などについて発表した。
後半には「なりきり県知事選挙」と題したワークショップを実施。参加した生徒たちをシャッフルして5チームを作り、チームごとに自分たちが暮らしたいと思う魅力的な地域イメージを話し合いまとめた。「県知事」選挙立候補者がプレゼンテーションし、投票を行って知事を決定した。知事候補者たちは過疎化した地域の土地の有効活用とUターンを組み合わせた農業革命や、中心街に若者を集めるために「たまり場」を作ってそこに広告を出すといった「公約」を発表した。生徒たちは学校の枠を超えて交流を深めながら、積極的に八戸が抱える課題やまちを元気にするための意見を交わし合っていた。
模擬県知事選挙で当選した八戸西高の澤頭梨里さんは「今日は自分たち以外にも他のチームの発表も聞くことができて、これを実現することができたら青森県はどんなに発展するんだろうとワクワクした。模擬県知事選挙学校では私自身、農業で青森県を発展させたいという思いがあったので発表できてよかった」と話す。