八戸工業大学の学生が12月1日から、チーノはちのへビル(八戸市十三日町)の壁面で卒業研究・制作のためのグラフィティ作品(壁画)を展示している。
作品を制作・展示したのは同大感性デザイン学部創生デザイン学科東方(ひがしかた)研究室4年生の寺井隆太朗さん。寺井さんは、グラフィティなどのストリート・カルチャーについて研究を行い、「個人のクリエーティブな活動が街に活力を与えるのでは」と考え、グラフィティの制作・展示を行った。
研究タイトルは「都市のラクガキ 私的介入がもたらす公的空間の活性化」。プリントアウトしたイラストを壁やガラスに原状復帰できるように「Paste Graffiti」と呼ばれる手法で貼り付ける。壁面を提供する「チーノはちのへ」の全面協力を得て、制作はほぼ完了。2020(令和2)年2月上旬まで展示の予定。
同学科講師の東方悠平さんは「寺井君が研究してきたものの集大成になったと思う。チーノさんの協力も大きかった。面白いものができた」、寺井さんは「もともとグラフィティに興味があり、昨年ストリートアートに出合い、研究を進めている。東方先生との話の中で『落書き』が研究題材になった。チーノはちのへさんも理解があり、すぐOKをもらえた。自分の作品が街中に貼られるのは新鮮な感じで、これから他の都市でもどんどんやっていきたい」と、それぞれ話す。
今回の成果や記録は2020(令和2)年1月31日~2月5日に八戸酒造の煉瓦ホール(湊町)で開催の「2019年度八戸工業大学感性デザイン学部創生デザイン学科卒業制作・論文学外展」でも公開予定。