2019年生まれのサラブレッド1歳馬の競り市「八戸市場」が7月7日、八戸家畜市場(南部町埖渡)で行われた。
八戸市場は1956(昭和31)年から行われる東北では唯一の競走馬市場。過去に2001(平成13)年のG1レース「阪神ジュベナイルフィリーズ」を制したタムロチェリーなどの活躍馬を輩出している。
今年は新型コロナウイルス感染症拡大のため、全国の競り市がオンライン方式への変更や開催自体の中止などを余儀なくされていたが、八戸市場では入り口でリストバンドを受け取った関係者のみが入場できる方式や検温・消毒の実施、場内の換気の徹底などの対策を施した上で通常通りの競りの開催となった。
今年は42頭の上場に対し29頭が落札され、売却率は69%(前年比0.4%増、売却総額は7,960万円・前年比780万円減)。最高値を付けたのは五戸町の清水貞信さんが生産した「バーニングラブ2019」(父ウインバリアシオン、牡馬)で、犬塚悠治郎さんが620万円で落札した。
青森県軽種馬生産農業協同組合長の山内正孝さんは「新型コロナウイルスの影響で景気が減退している中で高額馬は出なかったが、無事に通常通りの形式で開催できたことにホッとしている。マスクの着用や検温など、購買者や関係者の皆さんにも協力していただけてありがたかった」と話す。
競り落とされた馬たちは調教を積み、早ければ来年2021年の夏に競馬場でデビューを迎える。