青い森信用金庫本店営業部(八戸市八日町)の壁面に八戸工業大学の学生がウオールアート作品を描き9月8日、表彰式と除幕式が行われた。
青い森信用金庫は、新型コロナウイルス感染防止によって疲弊している社会に活力を与えるため、「街を明るく!元気に!」のコンセプトの下、八戸工業大学感性デザイン学部創生デザイン学科の学生から作品を募り「壁面ウォールアートコンテスト」を行った。コンテストには全15作品が寄せられ、審査の結果、共に2年生の田沢陽菜さん・高橋咲耶さん共作による「館鼻岸壁朝市」がグランプリに選ばれた。
同金庫地域支援室の工藤経志さんは「若い人の豊かな感性や、多様なモノの視点、いろいろな角度からスポットを当てたたくさんの作品の応募があり、審査は非常に甲乙つけがたかった。グランプリの作品は色使いが明るくカラフルな壁画となっていて、たくさんのキャラクターや人物も描きこまれているのでそれを探すのも楽しみだろうし、自分に似た人物を探しながら見ていただけるとより面白いと思う」と話す。
作品は毎週日曜に開催されている巨大朝市をモチーフに、明るい色使いにこだわり、人々が買い物を楽しんだり、出店者と交流したりするにぎやかな様子が描かれている。中には八戸市にゆかりのあるキャラクターや、著名人によく似た人物も見え隠れしていて、視覚的に楽しめる要素も盛り込まれている。
この日は表彰式に続いて除幕式が行われ、5メートル四方の作品がお披露目されると、大きな拍手が沸き起こった。
作品がグランプリを受賞した田沢さんは「パソコンで制作したが、このように大きい壁画で見ると、より空や街と同化しているように見えてうれしく感じる。主に風景を担当したが、明るめの色を使って爽やかに仕上げたので、作品を見た方も明るい気持ちになってもらえればと思う」、高橋さんは「まさか自分たちの作品が選ばれるとは思っていなかったのでうれしい。人物やキャラクターのデザインは同じような人物ばかりがいるのではなく、服や髪の色など細かい部分を全て違うものにするよう心掛けた」とそれぞれ話す。
作品は約3年間展示される予定。