写真愛好家の対馬慎太郎さんが、八戸花火大会や十和田湖などの青森県内の絶景を捉えた写真12枚を掲載した2021年のカレンダー「美しい青森」を発売した。
対馬さんは弘前市在住の26歳。高校卒業後、同市の観光施設に就職。弘前ねぷたまつりの歴史や魅力を伝える仕事を通して青森県の魅力に気づいたという。2016(平成28)年にデジタル一眼レフカメラを購入し、写真の魅力に取りつかれた。退職後、2019(令和元)年に青森県外のIT企業に就職。今年は3月からテレワークで地元に帰省し、青森県内の絶景写真を撮り続けている。
今年夏には、8月23日に八戸市館鼻漁港で行われた「第40回八戸花火大会」の写真を撮影。「他人と違う写真が撮りたい」と、階上岳大開平(おおびらきたい)の八戸市内が一望できる場所に三脚を構えた。この日はあいにくの曇り空で、花火大会が始まると花火が雲に隠れてしまったという。周りの人々が花火の鑑賞を諦め帰る中で撮影を続け、八戸市の上空に広がる雲の合間から突き抜けるように高く打ち上がった花火を捉えることに成功した。この日に撮影した写真は、発売したカレンダーの8月に掲載している。
このほか、新緑の奥入瀬渓流にツツジの花が咲く風景や、山々が水面に鏡写しになった十和田湖などの写真を掲載している。
対馬さんは「八戸花火大会の写真は、雲海を突き抜ける花火を撮れると思い撮り続けたところ、撮影に成功した。八戸や県南は、意外と知られていない絶景がたくさんあると思う。パンフレットなどに載っていない場所やPRされていない場所でも美しい景色は無限にある。これまでは津軽を主体に撮影していきたが、これからは青森県内全体を満遍なく撮り続けていきたい」と話す。対馬さんは自身を「青森の絶景カメラマン」と称し、今後も青森県内の絶景を撮り続ける予定。
カレンダーは自費で300部を製作。青森県南地方では、カネイリ番町店、下田店、伊吉書院西店、類家店で取り扱う。価格は岩木山の標高1625メートルに合わせて、1,625円。