
八戸市公民館の柾谷伸夫館長が1月、同市の鮫(さめ)地区にまつわる歴史や言い伝えを、南部弁(八戸弁)でつづった「鮫残照」を制作した。
同地区で生まれ育った柾谷さんは「失われた鮫の風景をとどめておきたいという思いからと、変わる前の鮫も知ってほしいという思いからこの冊子をまとめた」と制作の動機を話す。
物語は、祖父と孫の会話を軸に展開、二人が蕪島から葦毛(あしげ)崎までの海岸線を船でたどりながら、歴史や伝説、今は無くなってしまった景色などについて話すストーリーになっている。会話の間には、浮木(ふぼく)寺や蕪島のことなどの説明文が挟み込まれている。冊子には、柾谷氏本人が撮った写真も随所に掲載されている。
柾谷さんは「私のふるさとの鮫が、明治・大正・昭和・令和とどんどん変わってきた。その変遷を皆さんに知ってほしくて制作した。八戸の鮫以外のどの地域でも同じだと思うので、皆さんで考えてみるきっかけになれば」と話す。
「鮫残照」は56頁、500円。会話の南部弁の横には標準語訳を併記。問い合わせ先は八戸市公会堂。