八戸市内丸に拠点を置く市民集団「まちぐみ」の活動を振り返る展示「まちぐみ展6」が3月6日から、八戸ポータルミュージアムはっち(八戸市三日町)で開かれている。
まちぐみは、八戸市在住のアーティスト山本耕一郎さんが組長を勤め、はっちのアートプロジェクトの一環として展開している。
新型コロナウイルスによる影響が広がった2020(令和2)年度を振り返る同展は、「コロナ禍でも結構やりました」と題し、メンバーが製作した八戸三社大祭のミニ山車や、医療従事者に感謝を示すために中心街に青いフラッグを飾った「ブルーフラッグプロジェクト」、同集団定番となった「市民みんなで作る南部ひしざし」の作品などを展示。
このうち、実施4年目の「高校生とつくる南部せんべいカフェ」は、南部せんべいを活用したオリジナルメニューを、完全個室型のユニークな飲食ブースで提供。今年度参加した高校3年生の佐藤るのさんが自宅で考案した「南部せんべいキッシュ」を会期中の土日に販売している。
佐藤さんは高校でのボランティア活動を通じて八戸のことをもっと知りたくなり、2019年12月にまちぐみに参加。試行錯誤を繰り返して完成したキッシュは、牛乳に浸して柔らかくした南部せんべいを生地として使い、ほうれん草やベーコン、卵などの具材をのせたもの。「弟やまちぐみメンバーに試食してもらったところ、行けると思った」と振り返る。
南部せんべいを使った「南部せんべいティラミス」も販売するほか、はっちに入居する飲食店「南部食彩生パスタ Rit.(なんぶしょくさいなまパスタ・リット)」とコラボしたメニューも販売。コーヒーと南部せんべいティラミスがセットになった、トマトスープパスタセット、クリームスープパスタセット、南部せんべいキッシュセットをそれぞれ600円で販売する。南部せんべいキッシュと南部せんべいティラミスは、単品300円で販売する。
新型コロナウイルス対策も兼ねたユニークな飲食ブース「個室型カフェ」を設置。感染拡大によって気軽に外食の機会が減る中、楽しみながら飲食できるスペースを考案した。イタリアを思わせる、緑、白、赤のストライプ模様が目を引く木造の完全個室の飲食スペースで、室内に設置されたタブレット端末を使って店員に注文すると、商品が届く仕組み。「コロナ禍を突破する安全安心な外食の形」を目指したという。
まちぐみ組長の山本耕一郎さんは「今年度はコロナ禍でもいろいろな活動ができた。南部せんべいカフェの活動も厳しかったが、高校生による成果発表として実施している」、高校3年の佐藤るのさんは「南部せんべいをそのまま生地にしてみた。皆さんにもぜひ食べに来てほしい」とそれぞれ話す。
「まちぐみ展6」は3月21日まで。入場無料。「南部せんべいカフェ」は、3月7日・8日、13日・14日、20日・21日に実施。完全個室は計4席で、テークアウトも可能。提供時間は11時~15時。