八戸市内の画家13人による作品展「第12回八戸画会展」が5月14日~16日、八戸ポータルミュージアムはっち(八戸市三日町)で開かれた。
開催は今回で12回目。普段から絵画に親しむ13人が所属する八戸画会は画家の久木田(くきた)恭輔さんが、絵画を楽しむ人々との発表の場を設けようと結成。年に一度のペースで画会を開催してきたが、昨年は新型コロナウイルスの影響で中止に追い込まれ、今年は2年ぶりの開催になった。
展示会は年に一度メンバーが集まり、それぞれの新作をお披露目する機会。今回は、久木田さんの作品約70点をはじめ、幅約1メートル前後の50号サイズから約1.6メートルの100号サイズを中心に、油絵、水彩画、パステル画など合計150点を展示。子ども、猫、花などの日常を描いたもの、奥入瀬渓流や種差海岸などの自然、人物や木をモチーフにしたものなど、メンバーの力作が一堂に会した。
今回は、毎回、木彫り作品を出展していたメンバーが昭和50年代に描いた八戸港や十和田湖、新井田川などのスケッチ画を初めて公開。蕪島の全景を描いた水彩画には「かぶ島あ、たまに行げばいいどこだ。かもめよ何して島の上よ飛んでるべえ?」など、作者の想いが南部弁で綴られている。近年、このメンバーが亡くなったことを受けて展示したもので、「今は、天国で色んな懐かしい人たちに会ってる次第です」との言葉を添えた。このメンバーの作品を楽しみに足を運ぶ人もいたという。
同会では、それぞれのメンバーが活動の場を広げつつあることから、今回の作品展を最後に会の活動を一区切りとした。
メンバーの津嶋和子さんは「会の活動は素晴らしい出会いだった。絵から感動を受け続けた12年間だった」と活動を振り返っていた。