学ぶ・知る

「はちのへ山車振興会」が移動型・組み立て式山車プロジェクト立ち上げ 全27組が共同で

山車制作プロジェクトを市長に報告

山車制作プロジェクトを市長に報告

  • 29

  •  

 八戸三社大祭の山車組から成る「はちのへ山車振興会」が5月20日、「移動型・組立式の山車制作プロジェクト」の立ち上げを八戸市の小林眞市長に報告した。来年4月の完成を目標にする。

[広告]

 昨年で発祥から300年を迎えた八戸三社大祭は、2016(平成28)年にはユネスコ無形文化遺産「山・鉾(ほこ)・屋台行事」にも登録された。昨年に続いて今年も、新型コロナウイルス感染拡大防止のため山車の制作や運行・展示が取りやめとなり、三神社での祭礼や祭典のみを執り行う規模縮小での開催になっている。山車の制作やおはやし演奏での技術継承が危惧される中、振興会では、2018(平成30)年の発足50周年時にも構想が上がっていた特別な山車を制作することにした。

 山車の制作では、27ある山車組の全てが作業を分担。「密」状態を避けるなど感染防止対策を徹底しながら進め、台座やパーツなどは分割してトラック等で市内外へ運搬し、現地で組み立てることもできる。県内外のイベントでも披露することが可能になることから、山車の題材は全国的にもわかりやすいものを検討する。

 制作にかかる費用は750万円。自己資金250万円と協賛金や寄付金でまかなうほか、目標を200万円に設定したクラウドファンディングも今月14日からスタートしている。

 プロジェクトには、振興会のほか地域活性化教育支援ネットワークや八戸IT・テレマーケティング未来創造協議会、八戸青年会議所など多くの団体も協力しているという。

 プロジェクトや山車制作の過程は、映像に記録しアーカイブとして公開することで子どもたちの教育などにも活用する予定。完成は来年4月を予定する。山車をマチニワ(三日町)などで、市民に披露する計画もある。

 はちのへ山車振興会会長の小笠原修さんは「多くの人々に協力してもらいながら、地域を挙げて子どもたちや地域の誇りとなるような山車をつくり上げ、八戸三社大祭の魅力を発信したい」と意気込む。

  • はてなブックマークに追加

八戸経済新聞VOTE

八戸経済新聞で知りたい情報は?

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース