はちのへ川柳社会長を務める瀧尻善英さんの川柳活動40年の節目に合わせた句集「雲外蒼天」が9月、発行された。
瀧尻さんは、はちのへ川柳社会長のほか、青森県川柳連盟の副理事長、八戸鴎盟大学川柳クラブの講師など幅広く活動。八戸市史や青森県南地方、岩手県北地方の市町村史の編さんにも関わるほか、2020年には青森県、岩手県の観音巡礼を指南する「奥州南部観音霊場巡り 糠部三十三札所」を発売するなど、旧南部領の歴史や文化に幅広い造詣を持つ。
今回販売を始めた句集は、2021年の北日本川柳大会で1位を獲得した「ラッキーな馬だ翼が生えてきた」や、国民文化祭みやざき大会で特選を獲得した「父の背のあだ名はかつてバッファロー」をはじめ、東日本大震災や、東京パラリンピック、戦争など、時代を反映したものや、日常生活の中で目にした瞬間を題材にしたものなど、1981(昭和56)年から2021年までに詠んだ句の中から252句を掲載。タイトルの「雲外蒼天」には「コロナ禍による大変な時代にも、雲の上にはいつも光がある」という思いが込められている。
瀧尻さんは「この句集は川柳人生の通過点の一里塚。これからも人生を詠み、世の中を詠んで、さらに心に残る作品を作っていきたい」と話す。
価格は1,320円。八戸市内では八戸ブックセンターで取り扱う。