東北新幹線八戸開業と青い森鉄道開業の20周年を記念したイベントが12月3日・4日、八戸駅・剣吉駅・三戸駅で行われる。
東北新幹線八戸駅は2002(平成14)年12月1日に開業。青森県に初めて新幹線が乗り入れた。「新編八戸市史通史編III近現代」(八戸市)によると、1971(昭和46)年9月に青森県南地方と岩手県北地方の48市町村で組織された「東北新幹線太平洋回り誘致期成同盟会」が計57回の陳情活動を行い、1973(昭和48)年10月に「主要経由地・八戸市」を経由する太平洋回りが決定したとされる。八戸開業は青森県南地方・岩手県北地方の関係者の約30年越しの悲願がかなった瞬間でもあった。
12月3日・4日は、青森県出身で「りんご娘」元リーダーの王林さんが一日駅長を務め、八戸駅構内東西自由通路と西口前方面「シンボルロード」を主会場に記念イベントを開く。シンボルロードでは、青森県の祭りで唯一「ユネスコ無形文化遺産」に登録されている八戸三社大祭の山車と青森県を代表する郷土芸能「えんぶり」が共演する「はちのへ郷土芸能パレード」を実施。法霊神楽、笹ノ沢神楽、湊虎舞、高館駒踊り等、例年八戸三社大祭に参加している郷土芸能団体も出演し、祝賀ムードを盛り上げる。
東西自由通路では、3日10時から記念式典と王林さんの一日駅長任命式を行った後、王林さんや十日市秀悦さんによるトークイベントなどを実施。4日は、市立三条中学校吹奏楽部による演奏や歌のステージなどを披露する。王林さんは両日共、出演する予定。
八戸駅に隣接するユートリーでは今回で24回目を数える「ナニャドヤラ廻道ふるさとフェスタ2022」を開き、八戸圏域8市町村の特産品やグルメを販売する。
青い森鉄道では3日、八戸駅、剣吉駅、三戸駅で記念イベントを開く。八戸駅ではジオラマ展示、パネル展、オリジナルグッズ販売を行う。剣吉駅では、地元ユーチューバーによるトークイベント、八戸学院大学の企画による限定駅弁の販売、カフェによる出店。三戸駅では、三戸町PRキャラクター「11ぴきのねこ」や南部町鍋条例キャラクター「なべまる」が駆けつけグッズ販売を行うほか、駅前で営業するカフェ「南部どき」の企画による「青い森鉄道お仕事体験」などを予定する。
主会場の八戸駅周辺は混雑が予想されるため、東北新幹線八戸開業20周年イベント事務局では感染対策の徹底と公共交通機関での来場を呼びかけている。
事務局を担当するVISITはちのへの漆戸悠人さんはイベントに向けて、「開業から20年を祝うことはもちろん、コロナ禍で低迷する八戸エリアの活性化の起爆剤にしたい。周年を祝いながら、八戸を元気にしていきたい」と期待を込める。