動物や日本列島など、正三角形のピースを並べる「T3パズル」で作られたアート作品を審査する「T3初夢コンテスト2023」の入選作品が4月1日~4月9日、県立三沢航空科学館(三沢市三沢)で展示される。
日本テセレーションデザイン協会が主催。年2回開催しているコンテストに寄せられた、未就学児から60代までの18点の入選作品を展示する。
T3パズルは、数学への苦手意識を解消させようと2014(平成26)年に同協会が公開した、数学とアートを組み合わせたパズル。表面と裏面で模様の異なる正三角形のピースを自由に敷き詰めて絵を描く。はまぎんこども宇宙科学館(横浜市)に常設展示している。同協会では出張授業やワークショップを通じた体験活動を実施。探究学習やSTEAM教育の題材としても用いられているという。
78個のピースを使う場合、ピースを回転させたり裏返したりすることで「10の60乗通り」の模様を作ることができるといい、コンテストに応募した参加者からは「単純なパーツなのに、複雑で数えきれない種類の模様を作ることができ、驚いた」などの感想が寄せられているという。
2024年の「T3パズル誕生10周年」に向けて機運を高めようと、全国で巡回展を実施。同館では、3月18日~5月7日に開催する「ワクワク!ひらめきパズル展」の企画の一環で今回、展示する。展示作品は干支(えと)の卯(ウサギ)を描いたもの、合格祈願のお守り、日本列島、ラーメンを食べる人物を描いたものなど。体験ブースも設け、自由に遊ぶことができる。
同協会の担当者は「T3パズルの作品には青森伝統の刺し子の模様と共通するシンプルで豊かな表現があふれている。遠目では絵が見えるのに、近寄ると三角だらけ。じっくり観察して、三角が織り成す不思議な模様を、ぜひ体験してほしい」と来館を呼びかける。
開館時間は9時~17時。月曜休館。「春の特別展」の入場料は、一般・高校生=300円、小・中学生=200円、未就学児無料。