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八戸に「南部名川せんべいたまや」キッチンカー 焼きたての南部せんべい販売

キッチンカーを紹介する玉川隆さん・聡子さん夫婦

キッチンカーを紹介する玉川隆さん・聡子さん夫婦

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 焼きたての郷土菓子「南部せんべい」を販売するキッチンカー「南部名川せんべいたまや」が営業を始めて、4月12日で1カ月がたった。

ハンバーガーのような見た目に仕上げた「ラクレットベーコンこびりっこ」

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 店主の玉川隆さんは旧名川町(現南部町)、妻の聡子さんは三戸町出身で、幼い頃から焼きたての南部せんべいを食べて育ったという。「八戸の人が焼きたての南部せんべいを食べたことがない」と感じ、キッチンカーで焼きたてを提供することを考えた。キッチンカーの準備は昨年3月に開始。南部町で廃業した南部せんべい店で70年間使われていた窯を再生し、トラックに搭載。焼き方は元沢せんべい店(八戸市南郷市野沢)の指導を受けた。隆さんが生まれ育った旧名川町の名前を残そうと、店名に「名川」の地名を入れた。オープンから1カ月。毎週出店している館鼻岸壁朝市では行列ができることも多いという。

 最も多く売れているのは、小麦粉・塩・重曹で作る「白せんべい」を焼いてすぐに提供する「恋」(100円)。手焼き窯で焼き上げることで、「耳はモチモチ」「中はサクサク」の食感になるという。「おいしく食べられるのは焼き上げから30秒以内」だと言い、商品名は「恋もせんべいも熱いうちにという思いで『恋』と名付けた」と話す。「熱々を食べてほしい」とも。

 メニューは他に、チョコレートを使った「愛」(500円)、「やわらかいせんべいのみみ」(300円)など。南部せんべいで具材を挟んだ「こびりっこ」(300円~400円)は、「赤飯」「ホタテおこわ」「ぽんせんくりーむあんこ」「ラクレットベーコンこびりっこ」などを用意。このうち「ぽんせんクリームあんこ」は、白米・玄米に圧力をかけて膨らませた「ぽんせんべい」をクリーム状に加工し、手作りのあんと一緒に挟んでいる。「ラクレットベーコンこびりっこ」(400円)は、ベーコンと花畑牧場(北海道中札内村)のラクレットチーズを挟み、ハンバーガーのような見た目にした。隆さんは「見た目はハンバーガーだが、食べるとせんべいがサクサクで不思議な食感」と話す。

 「せんべい汁」(400円)は、青森県南・岩手県北の地鶏「あべどり」を使い、調味料は無添加のものにこだわる。

 聡子さんは「昔ながらのせんべいとさまざまな食材を組み合わせた新しいせんべい。安心して食べられるものを提供していきたい」と意気込む。

 今後は館鼻岸壁朝市を主軸に、イベントにも出店予定。4月22日・23日は「南部町春まつり」に参加予定。今後1~2年をめどに、八戸市内の自宅倉庫を改装して店を構えることも視野に入れる。

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