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旧三春屋前で「八戸野点」 きむらとしろうじんじんさんと市民が交流

茶わんに息を吹きかけるきむらとしろうじんじんさん

茶わんに息を吹きかけるきむらとしろうじんじんさん

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 美術家・陶芸家のきむらとしろうじんじんさんがドラァグクイーン姿で抹茶を振る舞う「八戸野点(のだて)2023」が10月1日、旧三春屋(八戸市十三日町)前で開かれた。

完成した茶わん

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 市民に現代アートに親しんでもらおうと八戸市美術館(番町)が企画。きむらさんは1995(平成7)年から、陶芸窯・茶器を積んだリヤカーをさまざまな都市に持ち込み抹茶を振る舞う独自の野だてに取り組む。八戸では昨年10月に続き2回目。

 この日、身長190センチのきむらさんは、頭に茶せんをつけ、赤いドレスをまとった姿で登場。参加者は素焼きの済んだ茶わん、好みのうわぐすりを選び、絵付けを体験した。リヤカーに搭載した窯で約20分かけて焼き上げ、さらに20分かけて冷やし、完成。参加者ときむらさんは完成した茶わんで抹茶を飲み、交流を深めた。

 会場を昨年4月に閉店した旧三春屋前としたことについて、同館学芸員の篠原英里さんは「市民が親しんでいた場所で交流が生まれ、野だてがある風景を通して街を見直すきっかけにしたかった」と話す。7月に運営スタッフ向けに開いた「おさんぽ会」でも同店について話す声が多かったという。

 前回も参加したという小学3年の高谷一華さんは「去年は花火を描いたが黒くなってしまった。今回は色が重ならないように花を描いた。特別な時に使いたい」と笑顔を見せた。

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