日本舞踊を学ぶ小学生・中学生が練習の成果を披露する発表会が1月14日、八戸ポータルミュージアムはっち(八戸市三日町)で開かれた。
文化庁が行う「令和5年度伝統文化親子教室事業」の一環。次代を担う子どもたちに民俗芸能・工芸技術・邦楽・日本舞踊・茶道・華道などの伝統文化に継続的に触れる機会を提供しようと、稽古料は同庁が負担する。全国で毎年、3000以上の教室が開催されているという。
八戸では、日本舞踊家の花柳葉昌栄さんが代表を務める花柳流葉昌栄会が日本舞踊を指導。花柳さんが指導するのは7回目。今回は小学校・中学生とその母親合わせて11人が指導を受けた。昨年7月から月2回の稽古を重ねてきたという。
当日は2部構成、演目は23番組という長丁場。同館「はっちひろば」に設けた舞台の前には、出演者の家族のほか市民も詰めかけた。出演の子どもたちは金びょうぶを背にやや緊張の面持ち。長唄「藤娘」「手習子」などの古典のほか、「さくらさくら」などの童謡に合わせた踊りも披露。子どもたちが踊り終える度、客席からは温かい拍手が送られた。花柳さんの門弟が「お楽しみ舞踊」や鑑賞舞踊も披露。観客はバラエティーに富んだ時間を楽しんでいた。最後は子どもたち全員による「まりと殿様」で締めくくった。
出演した白山台小学校4年の若野円珂(まどか)さんは「踊り終えて楽しかったから、また来年も楽しく踊りたい」、下長中学校1年の長野妃菜さんは「間違えたが、最後はきれいに踊れた。また踊りたい」と話した。
花柳さんは「子どもたちが一生懸命楽しんで踊ってくれたことに感謝。応援してくれた人も最後までエールを送ってくれ、ありがたかった」と振り返る。