青森県のサッカーチーム「ヴァンラーレ八戸」元選手の新井山祥智さんが11月28日、アパレルブランド「voismall（ヴォイスモール）」を立ち上げた。

サポーターが使っていた「祥智声小さいって」のフラッグ（写真提供＝椿さん）

　新井山さんは2008（平成20）年に同クラブに加入し、2024年の引退まで16年間ミッドフィールダーとしてプレー。日本フットボールリーグ昇格やJ3昇格といったチームの重要な節目を支えた。サポーターから「ミスターヴァンラーレ」の愛称で親しまれ、現在は八戸市内で小中学生を対象にサッカーの指導に取り組む。以前からアパレルに興味があったという新井山さんは「普段使いできる服を届けたい」とブランドの立ち上げを決めた。

　第1弾として同日、胸部にロゴマークとブランド名を小さくプリントしたスエットシャツ（6,300円）の販売を始めた。色は白と黒、サイズはS～XXLの6種類をそろえる。通販サイト「マゴクロ」で扱う。

　ブランド名「voismall」は「Voice（声）」と「Small（小さい）」を組み合わせた。「小さな声でも、想（おも）いは届く」というメッセージを込めた。現役時代、芝生席で試合を観戦するサポーターが新井山さんへの愛着を込めて掲げ続けた「祥智声小さいって」のフラッグから着想を得たという。曲線的なロゴマークは家族が描いた絵を図案化した。

　今後はパーカ、Tシャツなど季節に合わせたアイテムを追加する予定。

　新井山さんは「ブランド名は自分と関係のある言葉にしたかった。試合中、サポーターがゴールの裏で『祥智声小さいって』のフラッグを掲げてくれていたことを覚えている。緑色のフラッグが多い中、白地に黒い文字のフラッグが目立っていた。サポーターにはありがたい気持ち」と話す。