八戸市博物館で八戸地方とのゆかりが深い妖怪「河童(かっぱ)」にまつわる史料を集めた「かっぱ展」が7月16日から開かれ、オープニングセレモニーも行われた。
八戸地方とカッパのゆかりは深く、多くの民話や伝承が残され、田向地区の用水路脇に設置されていた「きけんだ!よるな近づくなメドツが出るぞ!」の看板はテレビや雑誌でもたびたび取り上げられている。
同展ではカッパの絵や書物、カッパの「手のミイラ」、メドツの看板などカッパにまつわる史料67点が時代ごとに人間との関わりが分かるように展示している。
オープニングセレモニーでは、八戸市長やカッパで有名な遠野市公式キャラクターのカリンちゃん&くるりんちゃんらがテープカットを行った。テープカットに参加し夏に少年少女交流使節団として遠野市を訪問予定の根城小学校6年浜谷香璃(かおり)さんは「(遠野市で)何日間かチームに分かれて、馬に乗ったり魚を捕まえたり、(カッパが釣れるという伝承があるカッパ淵で)カッパを釣ったりいろんな体験をして交流を深めて仲良くなって来ます。(カッパ釣りは)30回目ということなので、カッパを釣る自信はある」と笑顔で話した。
八戸市博物館の古里淳館長は「市民の皆様にカッパを多数紹介できることになり、うれしく思う。妖怪は普遍的に人々の興味を引く存在であり、中でもカッパは特に身近な存在。人に害をなす怪異、水の神様、コミカルなキャラクターなど多様な顔を持っている。展示でもそれを感じてほしい」と来場を呼び掛ける。
同館の開館時間は9時~17時。月曜・祝日の翌日休館。一般300円、大学・高校生150円、中学・小学生50円。八戸市内の小・中学生は無料。8月21日まで。