八戸童話会(柾谷伸夫会長)が3月、青森県南部地方の方言の会話集CD「あのなっす南部弁」を制作した。
タイトルの「あのなっす」は同地方の方言で「あのね」「あのなあ」などを意味し、人との会話のきっかけなどに使う。
同会では「若い人や子どもたちが南部弁に触れるきっかけになれば」という思いから同CDを制作。CDには約100の単語、46の例文を収録、標準語の後に南部弁が流れる。昨年7月から同会の6人がアナウンスを担当し録音。八戸市の「元気な八戸づくり」市民奨励金活用事業を活用し200枚を作成した。CDは市内の小学校・中学校・高校・大学・図書館など、約140団体に配布する。販売の予定はない。
柾谷会長は「思った以上に反響が大きくて、今年の秋に改訂版を出したいと考えている。改訂版では、短い南部昔コの読み方なども入れたい。方言は今、全国的に消滅の危機にある。八戸だけではなく、危機言語である方言を残したいという意識で、同じような取り組みをしているところも多数ある。若い人たちが、自分たちの生まれた土地の言葉にもっと愛着と誇りを持ってほしい。その一助になれば」と話す。
問い合わせは八戸市公民館(八戸市内丸1、TEL 0178-45-1511)まで。