八戸の青葉湖展望交流施設「山の楽校」(八戸市南郷島守)で3月31日、「楽校長」を13年間務めた岩崎光宏(73)さんが退職となり関係者らが別れを惜しんだ。
同施設は2003年に閉校となった南郷村立増田小中学校を再利用した交流施設で、年間を通じて南郷地域特産のソバ打ちなどの体験プログラムを実施。近年は「農家レストラン」と銘打って通年でそばを提供している。
岩崎さんは中学校の体育の教員として38年間勤め、1996年から1999年まで増田小中学校の校長を務めていた。2005年に教員を定年退職、同年3月から同日までの13年間、山の楽校の顔となり名物「楽校長」として活躍した。在職中、施設裏の敷地を活用した「ヒマワリ畑」や、冬の雪を活用した「雪蛍まつり」、「焼き畑」などを手掛けた。中でも、8月下旬に満開となるヒマワリ畑は、3万本、60万本、100万本と年々本数を増やし、近年は200万本に達し同施設の名物となった。
楽校長としての最後の日となる3月31日は退職を惜しむ人が次々と訪れ、岩崎さんとコーヒーを飲みながら思い出話に花を咲かせた。仕事を休んで遠方から訪れた人もいた。
岩崎さんは「13年目で『山の楽校』を卒業となる。この間にたくさんの人と出会い、たくさんの事を学ばせていただいた。私はこれでピリオドとなるが、山の楽校はこれから裾野が広がる余地がたくさんある。これからも多くの人に山の楽校に足を向けてほしい」と話す。
岩崎さんは4月から同施設の相談役に就任し、運営を見守っていく。