八戸・売市の「八戸南部氏庭園」(八戸市売市4)で5月19日、庭園を一般公開する「春の開園」が始まった。
同園の歴史は江戸時代の天保年間にまでさかのぼり、八戸藩が薩摩藩第8代藩主島津重豪の息子・信順を八戸藩第9代藩主として迎えた際に造られた。当初は異国船を監視する目的の物見場で、そこに殿様が休憩する場所を設けたことから庭園の歴史が始まった。
同園は「蓬菜山形式・回遊式の枯れ山水」という形式で、水を使わずに川や海を表現するのが特徴。公開初日の19日は晴天に恵まれ親子連れや写真愛好家など多くの市民が訪れ、ガイドを務める根城史跡ボランティアガイドの園内の説明に耳を傾けた。
同園を管理する八戸市まちづくり文化スポーツ観光部まちづくり文化推進室文化推進グループの鹿糠晋也さんは「開園初日の今日は雲一つ無い晴天で、遠く八甲田連峰まで望むことができた。満開になったツツジをぜひ見に来てほしい」と来園を呼び掛ける。春の開園に合わせ俳句大会も開いている。
開園時間は10時~17時。入園無料。今月22日まで。