ウミネコの繁殖地として国の天然記念物にも指定されている八戸市の蕪(かぶ)島(八戸市鮫町)に3月10日、今年もウミネコがやってきた。
蕪島は1922(大正11)年に「蕪島ウミネコ繁殖地」として国天然記念物に指定、2013年5月には三陸復興国立公園にも指定されている。
鮫観光協会によると、今年は2月下旬~3月上旬にかけてウミネコが飛来。3月10日に着島を観察した。ウミネコは、寒い日は海に漂い、暖かい日は島で縄張りや営巣の場所を確認するため、元気に鳴き声を響かせている。
現在ウミネコの数は約3万羽。今後、4月中旬から下旬にかけて産卵が始まり、5月中旬から孵(ふ)化、島は約3万5千羽のウミネコでいっぱいになる。
鮫観光協会会長の杉本健一さんは「蕪島はウミネコの産卵、子育てが間近で見られる全国でも数少ない場所。これから産卵、子育てが始まり、7月の終わりぐらいから餌を求めて北海道の太平洋岸に渡る。11月ごろから三陸沿岸、関東、関西方面に南下し始め、来年の春にまた蕪島に帰って来る。今年は帰ってくるのがいつもの年より少し早かったような気がする。暖かかったからでしょうか。これから4月、5月と蕪島はにぎやかになる」と話す。「最近は蕪島にペットを連れて来る人もいるが、蕪島は鳥獣保護区なので、それは不可。気をつけてほしい」とも。
4月8日にはNHK総合テレビ「「ダーウィンが来た!生き物新伝説」で、「蕪島神社・うみねこ密着編」が放送予定。