八戸市の百貨店「中合 三春屋」(八戸市十三日町)で5月17日、八戸市南郷産のブドウを使った「八戸ワイン」の発売記念セレモニーが行われた。
八戸ワインを発売した「はちのへワイナリー」(本徒士町)は、「八戸市にワインという新しい価値と文化を創造する」「日本に新しい価値を提案する」の2つを目標に2017年4月に設立。
発売されたワインは南郷産ブドウを使い、紫波ワイナリー(岩手県紫波町)に委託醸造した「ロゼペディアン2017」と山梨県産ブドウを使った「シャルドネ2017」。生産数はそれぞれ850本と1300本。両銘柄ともラベルには郷土芸能「えんぶり」をモチーフにデザイン。八戸への強い思いと感謝、五穀豊穣(ほうじょう)・農業への思い、「一目で八戸と分かるように」との思いを込める。南郷産ブドウを使ったワインは1月の澤内醸造の八戸ワインに続き2社目となる。
10時から行われた記念セレモニーでは、小林眞八戸市長とマスターソムリエの高野豊さんが祝辞を述べ、関係者がテープカットやくす玉割りを行い発売を祝った。
日本ソムリエ協会(JSA)マスターソムリエの高野さんは「最初の立ち上げから関わってきた。いろいろな方々の集大成でこのワインが仕上がった。品質はもちろん、多くの方々の力がここに集まったのが感動的。八戸には八戸独特のここにしかない土壌があるのと、日本でも有数の魚の集積地があるので、その関連性はかなり大きな力になる。将来が期待できる」と話す。
セレモニー参列者は「発売がゴールではなくスタートということなので、われわれも飲んで育てていきたい。現在、八戸には2社ワイン醸造の会社があり、お互いに刺激し合って味も技術も高めていってほしい」期待を寄せる。