八戸市の「南郷カッコーの森エコーランド」(八戸市南郷)で7月28日、東北地方最大級の野外ジャズフェスティバル「第29回 南郷サマージャズフェスティバル2018」が開かれた。
同フェスティバルは旧南郷村時代から続く恒例のイベントで、継続するジャズフェスティバルでは最も長く続いていると言われ、ジャズを通した地域振興を目的に開催する。29回目を迎えた今年は、前田憲男トリオやマンハッタンジャズオーケストラなど全5グループが出演。5組中3組が海外からのアーティストで国際色豊かなステージを展開した。
イベントでは照りつける太陽の中、13時に西園小学校ジャズバンド、中沢中学校ジャズバンド部、スイングベリージャズオーケストラの演奏で開幕。スイングベリージャズオーケストラのステージでは、八戸市にゆかりの深いデビッド・マシューズさん編曲による八戸三社大祭のおはやしジャズアレンジも披露した。
ルクセンブルクを中心とするグループ「ドック・イン・アブソリュート」は、同フェスに出演するためだけに来日。童謡「ふるさと」を披露する場面もあり、観衆を沸かせた。クライマックスのマンハッタンジャズオーケストラのステージはデビッド・マシューズさんの人生を振り返る構成で、マシューズさんがかつて編曲を務めていたジェームス・ブラウンさんやジョージ・ベンソンさんの楽曲などをビッグバンド編成にアレンジし、披露。
アンコールでは定番曲「シング・シング・シング」を新しいアレンジで披露。鳴り止まない拍手の中で幕を閉じた。
同フェスティバル実行委員会会長の壬生八十博(やそひろ)さんは「天気に恵まれ、事故などもなく終わることが出来て良かった。若年層から年配の方々まで楽しんでいただけたと思う。来年は30年の節目の年。皆さんの意見を参考にしながら、30回にふさわしいジャズフェスティバルにしたいと思っている」と話す。