青森県南部町の町民ホール「楽楽ホール」(南部町下名久井)で3月17日、「第1回 南部学研究会」が「よみがえる中世南部氏本宗家の世界」をテーマに開催される。開催は今回が初めて。同研究会を主催する南部町は奥州南部氏本宗家「南部藩」発祥の地で、町名の由来にもなっている。
当日は、齋藤利男弘前大学教育学部教授が「中世北奥南部氏の謎を探る 『北方の雄』三戸南部氏と『北の鎌倉』本三戸城」をテーマに講演。
さらに、「南部町に集中する南部氏関連城館と史跡聖寿寺館後の構造」「史跡聖寿寺舘跡の発掘調査で分かったこと、深まった謎」「十三湊関連遺跡群の調査と安藤氏」「根城と南部氏」「福岡城はなぜ築かれたか」の5つのテーマで研究発表を行う。
北里大学非常勤講師の三浦圭介さんをコーディネーターに迎え、記念講演者や研究発表者によるシンポジウム「聖寿寺館炎上以前の南部氏の実像」も予定。昼食時には、地元の郷土料理の「南部せんべい汁」を無料(先着100人)で振る舞う。
同イベントを担当する南部町教育委員会社会教育課史跡対策室主幹の永井治さんは「研究会の開催は数年前から構想があったが、今回ようやく開催にこぎ着けた。町の内外の人に、南部氏や南部藩とのゆかりを感じて親しみを持ってもらえば」と話す。「今後は2回、3回と続けていきたい」とも。
開催時間は9時45分~15時40分。入場無料。申し込み不要。問い合わせは南部町教育委員会社会教育課(TEL 0179-34-2132)まで。