八戸で6月22日、観光遊覧船から工場夜景を楽しむ撮影会「八戸観光遊覧船から見る工場夜景撮影ツアー」が開かれた。
ツアーは、SNSを中心に活動する「八戸工場撮影ファンクラブ」(メンバー約100人)が企画したもの。参加者約15人は、観光遊覧船「はやぶさII号」発着場(八戸市鮫町)から約90分間にわたり、八戸臨海工業地帯の工場夜景を楽しんだ。
同発着場の近くに位置する蕪島(かぶしま)は先月下旬に三陸復興国立公園に指定され、大規模なウミネコの繁殖地としても知られる。工場地帯に向かう間は、船に集まる大勢のウミネコや風光明媚(めいび)な海岸沿いを談笑しながら盛んにシャッターを押していた。
三菱製紙八戸工場や東北グレーンターミナル、大平洋金属などの大型工場施設が近づくにつれ参加者の口数も減り、慣れない船上からの撮影に戸惑いながらも黙々と工場の姿をカメラに収めた。
同クラブ発起人の聖幸さんは「3年前から有志を募って撮影会を開いている。途中、震災もありそれどころではない時期もあったが、またこうやって仲間と一緒に写真を撮ることや、工場が元気に稼働している姿を見るのが楽しい」と喜びを語る。
友人と参加した田代さんは「参加は今回が2回目。普段とは違う角度で工場を見ることができて刺激的。女性同士で深夜に工場地帯に行く事には難しいので、こうやって大勢で見る機会があるとうれしい」と笑顔で話す。「工場以外にも、ウミネコやライトアップした漁船など八戸らしい夜の姿もたくさん見ることができた」とも。