八戸で8月21日から、地域の工場を多様な文化的切り口で読み解き発信していく講座やワークショップ「八戸工場大学」が開かれる。
全6回の講座と文化祭で構成する同企画。前半の講座では地域の工場で働く人から工場について学ぶ。講師は東北グレーンターミナル、八戸製錬、八戸セメント、三菱製紙八戸工場の担当者など
後半の講座では、景観工学の専門家や工業製品や原材料をモチーフに創作活動を続けるアーティストが講義やワークショップを行う。講師は彫刻家で八戸短期大学講師の飯田竜太さん、景観工学が専門で近畿大学理工学部の岡田岡田昌彰教授、東京芸術大学美術研究家教育研究助手の田中一平さん。
全講座修了後には受講者やアーティストが共に作品を作り上げ、「文化祭(八戸工場大学アート展)」を予定する。
事務局を務める、八戸市まちづくり文化スポーツ観光部まちづくり文化推進室文化推進グループの古町さんは「八戸工場大学」の名称について、「工場について連続した講座で能動的に学び発信していくことを大学になぞらえている」と話す。
八戸市では昨年度より工場を文化的側面からアプローチする「工場×アートプロジェクト」を行い、トークカフェや工場見学ツアーなどを展開している。八戸の工場群は近年、工場鑑賞家の写真集に掲載され、地元でも工場撮影ファンクラブが撮影ツアーを実施するなど盛り上がりを見せている。
八戸工場撮影ファンクラブ発起人で同大学学長の尾刀(おがた)幸雄さんは「八戸の工場群は産業への貢献度はもちろん、景観的な魅力をはじめ、私たちが発見・認識していない宝が隠されている。大学の講座やワークショップを通じて、講師・アーティスト・受講生がともに八戸の工場の宝を発見し磨いていきたい」と参加を呼び掛ける。
定員は30人(定員を超えた場合、選考あり)。参加無料。申込み締め切りは8月5日(必着)。申込み方法などの詳細はホームページやチラシで確認できる。