
ブドウの苗木を植える作業が4月16日、「南郷ひなた農園」(八戸市南郷)で始まった。
来年の直営ワイナリー開設を目指し、行政の協力を得て準備を進める澤井勝吉さん・さい子さん夫婦がワイン用ブドウを生産する同園。生産したブドウを使い醸造してもらったワイン「ピアソルテ」も販売している。
今シーズン植えるのは、「ピノノワール」約420本、「ネッビオーロ」約150本。全て手作業で植える。昨シーズンを「猛暑と乾燥で、400本の以上のピノワールの苗木が枯れてしまった」と振り返る勝吉さんによると、十分に雨が降った今シーズンは、植え付け作業の前に水をまく必要がなく、昨シーズンに比べて土の状態が良いという。現在園内に植わる苗木は約3000本。今後は実りの秋に備え、害虫による被害を避けるため、手作業で苗木の薄皮をむく作業を続ける。
今シーズンに植えた苗木に実が成るのは4年後の見込み。さい子さんは「苗木は我が子のよう。病気にならず、順調に育ってほしい」と目を細める。
ワイナリーの開設後について、勝吉さんは「剪定(せんてい)や収穫作業、製造までをオーナー制にして、皆さんに『自分だけのオリジナルワイン』を提供できる仕組みを考えていきたい。ワインを通じて地域貢献できれば」と力を込める。