
発酵調味料を使ったメニューを提供する「発酵カフェnook(ヌック)」(七戸町寺裏)が6月2日、青森県信用組合七戸支店(七戸)近くにオープンした。
七戸町出身の菊地千恵美さんが店主を務める同店。店舗面積は約19坪。席数は20席。1~8人用のテーブル席や小上がり、カウンター席を用意する。「隠れ家」を意味する英単語から採った店名には、訪れた人がリラックスし、癒やされる空間にしたいとの願いを込めた。
一枚の皿にさまざまな料理をのせて提供する3種類の「ワンプレートメニュー」(1,408円)を用意。複数のこうじを使ったサラダや総菜をトッピングする。「鶏の粒マスタード炒め」「鶏の唐揚げ」に使う鶏肉には塩こうじを使い、肉をやわらかい食感に仕上げた。しょうゆこうじを混ぜたルーを使う「ごぼうのキーマカレー」も用意する。県産野菜や青森県のブランド米「はれわたり」を使うなど、地産地消も意識した。
北海道・北東北の縄文遺跡群の一つとして世界遺産に登録される二ツ森貝塚を知ってもらおうと、同遺跡ボランティアガイドの会が昨年行った「縄文メニューコンテスト」の入賞メニューも用意。「縄文スムージー」(880円)は、2種類のスムージーを貝塚の地層に見立てて重ねた。店内で焼き上げる「おやき」は、手作りのあんに白ごまのペーストを混ぜ、クルミの実を1粒入れた「縄文おやき」のほか、こしあん(以上385円)、カスタード(330円)を用意した。
前職が介護職だったという菊地さんは仕事を通じて、健康寿命を延ばすために食を意識することが大切だと気付いたという。発酵美人協会(弘前市)の民間資格「発酵美人インストラクター」を取得し、店で提供するメニューの開発や調理に生かしている。菊地さんの思いに賛同した友人の川村志穂さん、鳥谷部麻美さんをスタッフに迎え、店を切り盛りする。
今後は、スポーツジムのインストラクターとして活動した経験を持つ夫の幸二さんと新メニューの開発に取り組むほか、キムチを作るワークショップを開くことも検討しているという。
菊地さんは「体への負担が少ないメニューで、心も癒やしてもらえれば」と話す。
営業時間は11時~16時。