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八戸東高演劇部3年生が引退公演 夢を胸に、青春に一区切り

「時空のディスタンス2025」の一幕

「時空のディスタンス2025」の一幕

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 青森県立八戸東高校(八戸市類家1)演劇部の「3年生引退公演」が6月1日、南郷文化ホール(南郷市野沢)で行われた。

3年生全員によるサプライズ

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 秋に行われる全国高校総合文化祭(全国高総文)演劇部門で昨年までに4年連続で東北大会出場を果たした同校演劇部。3年生のメンバーの最後の公演となった同日、約450人の市民が詰めかけた。

 演目は、同部がこれまでに公演した歴代のミュージカルをハイライトで披露する「No Musical No Life!2025」、2021年度の全国高総文演劇部門東北大会出場を決めた作品のリメーク「時空のディスタンス2025」の2本立て。上演終了後には、キャスト以外のスタッフも含めた3年生全員によるサプライズとして、同校演劇部作のミュージカル「Dig」の劇中歌「Dig Your Treasure!」を披露。それぞれ思い入れの詰まった衣装や小道具を手に歌いきる姿に、観客から大きな拍手が湧いた。

 引退した3年生のメンバーは、演劇部での活動を通して進路や将来の目標を決めた部員も多いという。公演でアシスタントディレクターを担当した井上健太郎さんは、ダンスに取り組んだ経験を背景に演出にも携わった。卒業後は静岡県内の芸術大学に進学し、アートマネジメントを学ぶ。「自分の意見やアドバイスで仲間の演技やダンスが良いものになっていくことがうれしかった。(大学卒業後は)八戸でも舞台や芸術、面白いものに触れられる機会を作っていきたい」と力を込める。

 副部長の石橋三日月さんは、自分が作った衣装が舞台で使われる様子を見た光景が忘れられないという。卒業後は服飾系の学校に進学することを考えているという。「引退公演というゴールまで、全員で走り抜けたことが何よりもうれしい。ステージに上がる人たちの衣装を作る仕事に就きたい」と夢を話した。

 公務員になることを目指すという部長の小泉瑛汰さんは最後のあいさつで、日々の稽古や、部員同士が意見を交わした忘年会、公演前日にカッコーの森エコーランド(南郷中野)のバンガローに泊まったことなどを思い出し、思わず感涙したという。「青春しているなと感じた。先輩がしてくれたように、今後も稽古場を訪れて演劇部とのつながりを大切にしたい」と話す。

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