2020年東京五輪・パラリンピックの大会エンブレムにも使われている市松模様が、八戸市埋蔵文化財センター是川縄文館(八戸市是川)に展示している縄文式土器の中にもあると話題を呼んでいる。
同土器は約3500年前の縄文時代後期に作られた深鉢型土器で、八戸市の風張(1)遺跡から発掘された。土器の側面に約4センチ四方の大きさで、平面状と網目状の市松模様が描かれている。
以前から、同館のボランティアガイドの間では「これは市松模様では」と話題になっていたが、東京五輪のエンブレムが発表されると「八戸の風張遺跡にそのルーツがあり」とガイドにも一層熱が入るようになった。
エンブレムの発表以降、見学に訪れた小学生の団体などが「オリンピックの模様だ」と盛り上がったり、興味深そうに足を止めたりする人も増えている。
同館では国宝に指定されている「合掌土偶」の体勢がラグビーの五郎丸歩選手のキック前のポーズに似ていると話題になり、同選手から色紙が寄贈されたこともあった。
古舘光治館長は「合掌土偶の八郎丸(いのるん)と同様にあやかりかもしれないが、市松模様を通じて縄文文化に興味を抱く一助になれば」と来館を呼び掛ける。
開館時間は9時~17時。入館料は一般=250円、高校生・大学生=150円、小中学生=50円。月曜休館(第1月曜、祝日・振替休日は開館し、翌日休館(祝日の場合は開館))。