1月に急逝した造形家伊藤二子(つぎこ)さんの作品展「ITO 2KO Exhibition 二月の二子」が2月2日から、カフェ&ギャラリー「そーるぶらんち新丁」(八戸市小中野8)で開かれている。
伊藤さんは1926(昭和元)年八戸市生まれ。小学校の教員を務めた後、ナイフで「非具象」の絵画の創作活動を続けた。3月には画集の刊行、4月にはニューヨークの個展を控えていたが1月5日に92歳で亡くなった。
今回の個展は昨年の春から企画し、伊藤さんの誕生月の2月の開催を予定。亡くなったことで開催が危ぶまれたものの、伊藤さんの親族や友人らの後押しもあり、2日からの開催にこぎ着けた。会場には伊藤さんの作品約30点と共に、自筆の詩も展示し、創作への姿勢を伝える。
同店スタッフの吉川拓志さんは「2017年に『伊藤二子の世界』を開催し、それがきっかけで仲良くさせてもらっていた。今回の個展は生前からの企画で、絶対開催したかった。二子さんはずっと年上のすてきな友達だった。そして、かわいいおばあちゃんだった。一緒に何か企画を進めたりしているときの機動力は素晴らしいものがあって、意気投合した。大好きだった」と個展への思いを話す。
会場を訪れていた60代の女性は「『はっち』での作品展も見に行ったし、おととしのこの会場での個展も見に来ていた。伊藤さんの作品にはいつも圧倒される。いつも会場には伊藤さんがいたのに…」と言葉を詰まらせた。
開催時間は12時~18時。期間中の休業日は2月7日、8日、11日、14日、15日。今月22日まで。