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八戸で大人の工場見学ツアー、工場景観の魅力や可能性も探る

ツアーでは八戸セメントや東北グレーンターミナルの内部を見学した

ツアーでは八戸セメントや東北グレーンターミナルの内部を見学した

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 八戸で11月24日、工場景観の新たな魅力を探る「The 工場アート ツアー&トークカフェ」が行われた。

セメント工場のNSPタワーやロータリーキルンを模したスイーツも登場

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 同イベントは、八戸臨海工業地域を中心とした工場群の新たな魅力や可能性を市民と共に考えていくために八戸市が企画した。イベントには八戸市を中心に約40人が参加。十和田市、三沢市、むつ市などの青森県内からの参加者のほか、関東方面からの参加者もいた。

 第1部では、バスで臨海部の工業地域を移動し、セメントを製造する「八戸セメント」や飼料穀物コンビナートの「東北グレーンターミナル」などを見学。普段は構内に入ることのできない工場内部を見学し、工場関係者からの説明を受け、参加者は興味深そうに見聞きしていた。

 続く第2部では、札幌国際大学観光学部教授の吉岡宏高さんが観光の面から、近畿大学理工学部社会環境工学科准教授の岡田昌彰さんが景観の面から各地の事例などを紹介したうえで、八戸の工場景観の魅力や可能性について提言した。

 イベントの後半では、北海道教育大学芸術文化コース非常勤講師の菊地拓児さんがコーディネーターに八戸工場撮影ファンクラブ発起人の尾刀(おがた)幸雄さんがアドバイザーとして加わり、3つのテーブルに分かれて、質疑応答や新しい工場とアートの可能性のアイデアなどを出し合った。参加者から「工場からの水蒸気をスクリーンとして映像を映し出す」「砕石場で爆音ロックフェスティバル」「ベルトコンベヤーで流しそうめんのギネス記録を狙う」「自分が工場製品になり出荷される」などのユニークなアイデアが次々と出る度に、参加者から笑顔がこぼれていた。

 途中の休憩タイムに、セメント工場のNSPタワーやロータリーキルンを模したスイーツが登場。これらのスイーツを撮影するために参加者が一斉に集まる姿も見られた。

 イベントを主催した八戸市まちづくり文化観光部まちづくり文化推進室文化推進グループリーダーの佐々木結子さんは「以前から八戸の工場景観とプラスアルファの要素の可能性を考えていた。今回、工場関係者の皆さまの協力もあり実現することができた。東日本大震災の影響もある中で本当に感謝。一過性のイベントで終わること無く、これからも市民の皆さまとともに八戸の工場景観の魅力や可能性を考えていき、八戸の誇りとして思いを共有していきたい」と、イベント終了後にほっとした表情で話した。

 三沢市から参加した根城祐子さんは「普段は入れない工場の中に入ることができてとてもうれしかった。弁当もスイーツも工場にちなんだもので工夫が感じられた。今日学んだことを、帰ったら子どもたちにも伝えたい」と興奮気味に話していた。

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