東日本大震災から8年を迎えるのを前に、震災の記憶を伝える「地震津波写真展」が3月1日から、八戸市水産科学館「マリエント」(八戸市鮫町)で開かれている。
展示は東日本大震災の記憶を風化させることなく、災害に対処する心構えや備えを充実し、防災力向上の啓発を狙う。
展示では東日本大震災の地震や津波で損壊した八戸市内や三陸沿岸の様子をはじめ、1960(昭和35)年のチリ地震津波、1973(昭和48)年の十勝沖地震の被害と津波の脅威を捉えた写真や新聞記事など約100点を展示。八戸市市防災危機管理課、八戸海上保安部の協力を得て、津波イメージ動画(津波シミュレーション)の上映、防災マップ、津波防災情報図なども展示する。
同館の加藤昭浩さんは「『地震津波写真展』は、たまたま震災直前の2011年の2月に1回目を開催した。直後にあの震災が起こった。当館も被害を受け、記憶を風化させてはいけない、忘れてはいけないという思いで開催している。平日は年配の方が多く、観光客の方も真剣な表情で展示を見ている」と話す。
会場を訪れていた八戸市内在住の60代男性は「チリ地震も覚えているし、十勝沖地震も経験している。当時のことを思い出しながら見ている。普段は忘れがちだが、絶対に忘れてはいけない。期間中にまた足を運びたい」と話す。
開催時間は9時~17時。展示部分は入場無料。今月31日まで。