「八戸童話会」が毎年夏休みに開催している口演童話「森のおとぎ会」が7月20日、長者山新羅神社(八戸市長者1)境内で始まった。
同おとぎ会は、1924(大正13)年の八戸大火で焼け出された子どもたちのために始められ、今年で96回目となる。
初日の20日、早朝に集まった100人ほどの家族連れは長者山新羅神社境内にある「おとぎの桜」の下に集まり、八戸童話会・青少年部員の口演に耳を傾けていた。この日は、口演が終わった後、裏千家青森青年部のメンバーによるお茶とお菓子の提供もあり、朝の陽射しの中で、お点前を楽しんだ。
八戸童話会の佐々木和子さんは「19歳から話し始めた。初めて話をしたときに、朝の木漏れ日や空気、子どもたちの表情にすっかり魅了されて、以来50年以上、続けてきた。おとぎ会も今年が96回目。何とか100回までは頑張って話したいと思っている」と話す。
参加していた60代の男性は「小学生の頃、よく来ていた。今も時々来ている。昔は今みたいにベンチじゃなくて、ござに座って聞いたもの。子どももいっぱいだった。あの頃は子どもだけで聞きに来ていた。今は保護者と一緒でないと来られない。そういう時代だから仕方がないのかもしれないが、昔を知る人間としては、ちょっと寂しいかな」と話す。
開催時間は5時30分~6時40分。無料。26日まで。
八戸童話会のお話し会は、27日「江陽おとぎの広場」(江陽児童館広場)、28日「小中野活き活きおとぎ会」(常現寺本堂)、8月10日・11日「海のおとぎ会」(三嶋神社参集殿)でも開かれる。6時~7時。無料。