八戸市立市民病院(八戸市田向3)がドクターカー運用から10年を迎えるのを記念し「ドクターカー八戸物語」と題し11月16日、八戸まちなか広場「マチニワ」で10年の歩みを振り返った。
八戸市と近隣7町村で構成する八戸圏域連携中枢都市圏では、2010(平成22)年3月にドクターカーの運用を開始。2016(平成28)年7月には世界で初めて出動先での手術を可能にした「ドクターカーV3」の運用も開始した。機動性を生かし、天候等に影響されるドクターヘリを補完する役割も担う。3台のドクターカーで年間1200~1500件の出動がある。
イベントでは、関係者への感謝状贈呈式や今明秀院長がドクターカー10年の歩みを紹介。担当医師の「劇的救命」の事例紹介などがあった。会場にはドクターカー3台の展示も行われ、多くの市民が訪れた。
今院長は「ドクターカー10周年といっても、今の中・高生は子どもだったからピンとこないかも知れない。これまで積み重ねてきた10年の歴史を、少しずづ小出しにしながら話せば分かりやすいかなと思って作ったのが『ドクターカー八戸物語』。年間でドクターカー約1500件、ドクターヘリ約500件、計2000件の出動というのは、人口1万人当たりでの出動回数は全国1位。考えようによっては日本一救急医療に恵まれている地域と言える。私たちはいつも『劇的救命』を目指している」と胸を張る。
イベントに参加していた50代の女性は「私の知り合いでドクターヘリで運ばれて治療を受けた人がいるが、今も元気にしている。身近にそういう人がいると、余計ありがたみを感じる。これからも『劇的救命』お願いします」と話す。