妖精アーティスト・ロナ・ラージスさんのイラスト展「北欧妖精語り」が12月20日~22日、八戸ポータルミュージアム「はっち」(八戸市大字三日町)で開かれた。
ロナ・ラージスさんは2018(平成30)年3月に高校を卒業。幼少期から妖精やファンタジーの世界観に興味があり、妖精に関する小説や物語を読んできた。昨年は妖精と少年の出会いを描いた絵本「リクとようせいとふしぎのもり」を自費出版し、同館で作品展を開くなど精力的に活動している。
昨年12月から今年9月までの10カ月間、北欧を一人旅。デンマークで油絵や水彩画などの画法を学んだ後、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、アイスランドなどでホームステイやホステルなどを転々としながら、北欧に伝わる妖怪「トロール」の伝説を現地の人々から聞いたり、文化に触れたりするなどして知識や経験を深めた。こけむした大地や夜空に広がるオーロラ、折り重なるような山々の景色などを実際に目にし、「北欧を旅する中で大地の力を感じた」とロナ・ラージスさん。
今回の作品展はこの旅で北欧を旅する中で得た知識や経験を基に帰国後に描いた透明水彩画の作品約20点を展示。フィンランドのオーロラを描いた作品では、「北の丘を走るキツネの尾が雪に当たり、舞い上がった雪がオーロラになる」とされる伝説を元に、実際に自身が目にした緑色のオーロラに狐の姿を加えるなど、工夫を加えている。
ロナ・ラージスさんは「妖精について今までは本やインターネットでしか知ることができなかったが、実際に現地に行ってじっくりと見ることができ、大きな学びになった。今後の活動は未定だが、日本の妖精や妖怪にフォーカスを当てて沖縄県の竹富島に行ってみたい」と話す。
会場では、同展に合わせて制作された2020年のカレンダーも販売。北欧の物語を題材とした新作を掲載している。カレンダーはロナ・ラージスさんの公式サイトでも販売する。