布製のマスクを製作するワークショップが3月11日、画材店「八戸彩画堂」(八戸市城下1)で開かれた。
ワークショップは新型コロナウイルスの影響を受け、手作りのマスクを作る方法や学校に行くことができない子どもたちに楽しみを提供しようと同社が企画。同店店長の松田悠也さんは「社会問題となっている新型コロナウイルスについて私たちなりに役に立とうと、企画した」と話す。講師は岩手県九戸村の布作家クロさんが務めた。
11日に行われたワークショップには、手芸を趣味とする人や子供を持つ親、休校中の小学生などが参加。
参加者は、花柄やチェック柄などの中からお気に入りのガーゼ製の布を選び、半分に折り、ミシンで袋状に縫い付け、中央にアイロンで織り目を入れて、耳にかけるゴムを左右に通して完成させた。耳にかけるゴムは、マスクの需要拡大でマスク用ゴムが入手困難な状態なことから、Tシャツ用の糸で作られたTシャツヤーンという編み糸で代用した。ワークショップで制作したマスクは慣れている人であれば10分ほどで完成させることができるという。
母親と一緒に参加した小学4年生の男の子は、紺と青の布を選び、慣れない手つきながらもクロさんの手ほどきを受けながらマスクを完成。早速身に着け、うれしそうな表情を浮かべていた。
ワークショップに参加した主婦は「マスクの予備を千葉に住む娘たちに送ったので、これから花粉の季節を迎えることもあり自分たちで使うマスクを作るために参加した。思ったほど難しくなかったので良かった」、小学四年生の男の子は「家では宿題をしたりしているが、退屈。マスクづくりはミシンの使い方や糸の通し方が難しかったけど、楽しかった。出掛けるときに使いたい。早く学校に行って友達と遊びたい」とそれぞれ話す。
講師のクロさんは「ワークショップではガーゼとゴムで簡単に作れるように準備した。マスクは現在、通常の倍の注文がある状況。使い捨て用マスクの品薄が解消されるまでは今後も作り続けて行くことになると思う」と話す。