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八戸・火災で焼失した蕪嶋神社の再建工事が完了 一般市民も参拝可能に

再建した蕪嶋神社

再建した蕪嶋神社

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 2015(平成27)年の火災で焼失した蕪嶋神社の再建工事が完成し3月26日、一般市民の参拝が可能になった。

 蕪嶋神社は2015年11月5日未明に火災が発生。東日本大震災の津波被害を免れた社殿が一夜にして全焼。御神体は背中の部分を残して焼失。地元の子どもたちが制作したウミネコの天井画なども失われた。同年から関係者らが再建実行委員会を立ち上げ、2016()年11月に再建工事が始まり、今年2月27日に新社殿が完工し建設業者から神社側へ引き渡された。

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 新社殿は2階建て。1階には社務室や休憩室、拝殿は2階に配置した。正面の屋根には「唐破風(からはふ)」と呼ばれる装飾を1階部分と2階部分の2カ所に設置し、ウミネコが羽ばたいている様子を表現している。新しい御神体は8つの腕があり、珠、剣、棒、輪、弓、矢、鉾、駒を持っている。新社殿の再建に合わせ頂上へと続く参道の階段も再整備され、72段から92段に変更し、登りやすくなった。新社殿の総事業費は5億3,500万円で、現時点で1億円ほど不足しているという。再建実行委員会では引き続き、寄付を募っている。

 3月25日、新たに制作された御神体「八臂弁財天(はっぴべんざいてん)」が社殿に移され、魂入れが行われ、26日には旧暦3月3日に行っている例大祭を新社殿で実施。例大祭には塩町えんぶりによる奉納などが予定されていたが、新型コロナウイルス感染拡大を懸念し規模を縮小。関係者約50人がマスクを着用して参列した。野澤宮司が祝詞を奏上し、総代長で再建実行委員会委員長の福島哲男さんら関係者が玉串をささげた。地元から「鮫神楽連中」が神楽を奉納した。

 26日の八戸は晴れ。島周辺には3万羽ともいわれるウミネコが飛来しており、例大祭の後には新社殿の完成を祝うように一斉に鳴き声を上げながら飛び立つ瞬間もあった。4月18日・19日に予定されていた「蕪島まつり」は新型コロナウイルス感染拡大を懸念し中止されたが、今後島周辺ではウミネコの繁殖が始まり、可愛らしく歩く雛の姿も見られるようになる。4年4カ月の歳月を経て再建された蕪嶋神社は、ウミネコの成長と港町八戸の繁栄を見守り続ける。

 野澤俊雄宮司は「今日は感無量。神のご加護と皆さんの協力で今日を迎えた。釘の一本から皆さんの力に助けられた。令和初の例大祭を新しい社で迎えられた。敷地面積が限られるため2階建てにし、津波発生時には一時避難できるようにした。蕪嶋神社のご利益は運気が広がる。これからも、今まで同じように参拝してほしい」、蕪嶋神社総代長で再建実行委員会福島哲男委員長は「当初は5年以上かかるといわれていた工事が、5年を待たずに完了した。皆さんの支援でこんなに立派な社殿になった。本当に夢のようだ。心のよりどころとして、たくさんの人たちに参拝してもらえたら本当にうれしい」、鮫観光協会杉本健一会長は「長年まっていた社殿がやっと完成し、嬉しい。今はウミネコが飛来しており、新しい社殿と合わせて見ることができる。これからは巣作りが始まり、6月にはひなが誕生する。皆さんには見守ってほしい」と、それぞれ話す。

 参拝時間は9時30分~16時。祭事が無い日は、一般市民も社殿の中に入って参拝できる。

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