![最優秀賞はハード工業(八戸)の「世界初の高速燃焼炎を用いたアトマイズ装置の開発」](https://images.keizai.biz/hachinohe_keizai/headline/1360327094_photo.jpg)
八戸地域の優れた最新の「ものづくり」技術を集め審査する「『三八ものづくり技術大賞』表彰審査会」が2月8日、八戸プラザホテルアーバンホール(八戸市柏崎)で行われた。
審査会のタイトルの「三八」の「三」は八戸市に隣接する三戸郡の頭文字、「八」は「八戸」の頭文字で、合わせて「三八(さんぱち)地域」とも呼ばれる。
審査会には、八戸市を中心に青森県内から14社、18製品がエントリー。審査員委員長を八戸工業等専門学校の岡田益男校長が、産学官の有識者の6人が審査委員を務めた。
最優秀賞にはハード工業(沼館3)の「世界初の高速燃焼炎を用いたアトマイズ装置の開発」が選ばれ、優秀賞にはエムエス工業(桔梗野工業団地2)の「シャーベット状塩水氷製造装置」と東北自動車(沼館1)のコンバートEV(手作り電気自動車)が、それぞれ選ばれた。
アトマイズ装置は機器の部品材料として使われる微細な金属粉末を製造する装置。同装置は通常は主に金属に水やガスを噴射する方法で金属粉末を製造する。ハード工業では灯油を噴射する方法を新開発した。新型装置が実現化すると金属粉末の品質を損なうことなく、設備投資も低く抑えることが可能になる。
新型装置の開発は、ハード工業と東北大学、岩手大学と共同で研究を行い、特許出願中だ。 ハード工業・技術主任の山形虎雄さんは「装置の全てを社内で自作することで、コストを抑えると同時に技術が外部に流出することも無くなる。今後は、さらに技術向上を進めると同時に、八戸から世界へ技術力のアピールもしていきたい。」と胸を張る。最優秀賞の授賞には「技術には自信があったが、まさか最優秀賞とは思わなかった。びっくりした」と笑顔を見せた。